こんにちは、jinbocchiです。
皆さんにとって、正義のヒーローっていますか?
子どもの頃のアニメや特撮モノを見て、正義の味方と呼ばれる象徴に憧れを抱いていたこともあるんじゃないでしょうか。
私は…といえば、あまりイメージが湧きません。どうなんだろうか?
案外、ハマってなかったような気がします。仮面ライダーとか、ウルトラマンとか。あまり浮かばないなぁ。
むしろドラゴンボールはよく読んでいたけど、フリーザがクリリンを倒すシーンは、怖くてアニメを見なかったというのは覚えてます。
ワタシは何だったんだろうと、ふと不思議になりました。
はてさて、正義の話。
なんか重たそうでしょう?
けど、今みたいな現代にだからこそ、そんな感じがしちゃうのですよね。
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正義といえば、『勧善懲悪』と呼ばれるようなモノガタリの構成において、颯爽とあらわれるカッケーやつのことをイメージしますよね。
古くは?
遠山の金さん、水戸黄門とか?
で、子どもの感覚で言えば、先に挙げたような、仮面ライダーやら、ウルトラマンやら。あとはアンパンマンとかもかな?
そう。
正義といえば、割と皆さんが同じようにイメージできる“何か”ってのがありますよね。
ただ、ワタシはこの“正義”という言葉を見ると、いつも思い浮かべる絵があります。
それは、ONE PIECE。
ゴムゴムのルフィが主人公のあれです。
この漫画の中の『頂上戦争編』と呼ばれる、物語中屈指のストーリーの中にあります。
『頂上戦争編』というのは、海軍本部であるマリンフォードで発生した海軍本部及び王下七武海と、白ひげ海賊団(傘下を含める)及びインペルダウン脱獄囚の間で発生した大規模戦闘を描いたモノ。
終盤には黒ひげ海賊団や赤髪海賊団も姿を現すなど、本作でかつてない大乱戦で、現在作中で判明している戦いの中でも最も大規模な戦いだった。
で、この世界においては海軍が、背中に“正義”を掲げているように、
海賊=悪
海軍=正義
という図式で描かれているわけです。
当然、ストーリーの主観は海賊のルフィであるため、そうには感じないんですが、ふと世界観で考えたら、やはり海軍が正義なんですよね。
で、彼らは『正義のために戦う』わけです。
つまり、頂上戦争編も、海軍は『正義のためにルフィ達海賊を倒す』的な図式なんですね。
そこで、このセリフとシーン。
(ONE PIECE 57巻より)
海賊が悪!!? 海軍が正義!!?
そんなものはいくらでも塗り替えられてきた…!!
“平和”を知らねェ子供共と ”戦争”を知らねェ子供共の価値観は違う!!!
頂点に立つ者が善悪を塗り替える!!!
今この場所こそ中立だ!!!
正義は勝つって!? そりゃあそうだろ
勝者だけが正義だ!!!!
ドフラミンゴって、作中では“悪のカリスマ”と呼ばれるやつなんですけど、割とセリフには重みというか哲学的というか、考えさせられるものが多いんす。
今回のも、まさにそれ。
ドフラミンゴは決して「勝った方が正義だぜ!」ってのを短絡的に考えたわけじゃないと思う。
それよりも、むしろ「正義を示すには勝つしか方法はない」と言わざるを得ないような感覚だったんじゃないかと。
正義なんてのは、プレイヤーの数だけ存在するし、その正義の似通ったもの通しでチームを組み、軍を組み、違った正義をもつ者達が、ぶつかる。その時には、その瞬間には、どちらが正義かなんてのは、判断材料なんてないし、その瞬間には、どちらも正義なのだ。
これを読んでからというもの、
世に溢れる“正義”ってのは
割と
意味のない空虚なモノ
なように映るんです。
最初に挙げたような、誰もが想像するイメージの正義って、何なんだろうな、と。
正義って、その人次第ですし。勧善懲悪なんていうけど、見方を変えたら善と悪なんて紙一重だし。
そう思うんですよね。
TwitterとかのSNSに現れる議論なんか見てても、どっちの人も正義を持って相手に議論をふっかけてて、終わりが来ない感じ、よくありますしね。
で、そういうネットの話に限らず、割と身近な人間同士のいざこざなんかも、冷静に考えると、正義のかざしあいになっているところも見て取れます。
そういう意味では、いちばん嫌なのは『自分の正義を他人に押し付けること』です。
正義の味方ようなはずなのに、変ですよね。
ありがた迷惑みたいな感じになっちゃう。
それは正義っていうけど、ただの「あなたの感想」みたいなのと、あまり変わらないんです。
不安や混沌とした世の中では、そういう『正義像』ってものを求めたり、探したりしすぎるけど、慌てないで、焦らないで、相手のことを思いやる、ふとした余裕もあるといいなぁと思います。
そしたら、正義と思っていたモノも悪になるやもしれん。
相手も相手なりに、色々考えがあるのかもしれん。
正義なんて、そんなものなのだから。